フランチャイズのカフェ経営における利益率の計算方法や、利益率向上を目指すうえで意識すべきポイントなどをまとめています。
利益率とは、得られた売上に対してどの程度の利益が発生したのかを示す割合です。
そもそも「利益」とは事業によって得た売上から、様々なコストを差し引いた残額となりますが、利益率はそれを金額でなく売上全体における割合(%)で表す点が特徴です。
利益率を計算することにより、売上や経費が変動しても、事業の安定性を把握しやすくなります。
利益率は業種や事業規模などによって異なりますが、一般論として飲食業界における利益率の国内平均を考えた場合、例えば経済産業省の公式HPで公開されている「商工業実態基本調査」によれば売上高営業利益率の数値は「8.6%」となっています。
つまり、例えば月に100万円の売上がある平均的な利益率のカフェがあったとして、そこで得られる利益は「8.6万円」になるということです。
目指すべき利益率は事業主としての目標によって異なるため、一つの目安として、まずは8.6%を参考に利益率向上を目指しましょう。
参照元:経済産業省|商工業実態基本調査(https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/syokozi/result-2/h2c6klaj.html)
利益率は売上全体における利益の割合であり、利益は売上から事業の運営にかかった様々な費用(経費)を差し引いた金額です。なお、利益にはいくつかの段階があります。たとえば、売上から仕入原価を差し引いたものを「粗利(売上総利益)」と呼びます。
さらに、ここから人件費や家賃などの販売管理費を差し引いたものが「営業利益」です。カフェ経営と並行して他の事業も営んでいる場合には、その事業の収益も含めて営業利益に反映されます。
それぞれの利益の種類は、各段階における事業戦略や経営課題の見直しに有用ですが、基本的な概念として「粗利」と「売上総利益」の計算方法を把握しておきましょう。
粗利(あらり)は売上高から、その売上にかかった原価を差し引いた利益を指します。例えば1杯500円のコーヒーを100杯出して得られた売上が「5万円」であるとして、コーヒー1杯あたりの原価が50円であった場合、ロスを考慮しなければ売上に対する原価は「5千円」となり粗利は「4万5千円」となります。
上記の計算の場合、粗利は4万5千円となりますが、実際にカフェの経営では店舗の家賃や光熱費、従業員の人件費など様々な経費(販売管理費:販管費)が発生していることも重要です。つまり、実際の利益を考えるためには粗利から販管費を差し引いて「営業利益」を計算する必要があります。
カフェの経営では様々な経費がかかるため、それぞれの内訳を正確に把握して、コスト計算や経費削減のプランなどを考えることも重要です。
一般的なフランチャイズのカフェ経営においては、経費として「固定費」と「変動費」が発生します。固定費には、店舗の地代家賃や設備機器のリース料、減価償却費、保険料など、常に一定の支出が必要な費用が含まれます。一方、変動費はその時々の状況によって変動するもので、たとえば以下のような項目があります。
キャッシュレス決済対応にかかる手数料や、フランチャイズ本部へ支払うロイヤリティといった費用も経費です。
実際にカフェ経営でかかる経費はそれぞれの店舗の経営スタイルや運用方法などによって様々であり、まずは自らの店舗でどのような経費を支出するのか詳細を考えることが重要です。
利益率を高めるには、大きく分けて「売上を増やす」と「経費を減らす」という2種類の方法があります。
しかし商品やサービスの料金を値上げすると顧客離れにつながるリスクもあり、まずは経費削減の方法として「原価の安い商品(利益率の高い商品)」を探してアピールすることが大切です。
ただし、原価の安さを優先しすぎて品質が低下すると、店の評判を落とす可能性があります。コストと品質のバランスを意識することが大切です。
売上アップを目指す方法としては主に、客単価を上げることと、客数を増やすことの2パターンが考えられます。しかし高額なアルコール飲料や高級食材を使用した料理を提供する店でなく、一般的なカフェ経営では客単価についてある程度の上限があることも事実です。さらに、店舗のスペースや規模を考えると一度に対応可能な客の数にも上限があるでしょう。
そのためカフェ経営では、いかに客の入れ替えをスムーズにして1日の来客総数を高めるかという「回転率」への対策が重要となります。
顧客満足度を維持したまま回転率を上げる方法としては、オペレーションを見直してオーダーから提供までの時間を短縮したり、キャッシュレス決済を導入したり、あるいはイートインだけでなくテイクアウト客を増やすといった取り組みも効果的です。
利益率の高い商品をアピールして販売につなげる施策は重要です。一方でサービス品質を一定以上に保って顧客満足度を維持し、さらに向上させるためには原価と販売価格のバランスを適正化することが欠かせません。
どれほど利益率の良い商品でも、価格が極端に高すぎると売上が減少し、逆に安すぎると薄利多売となって利益率の低下や回転率の悪化を招きます。そのため顧客目線で考えた際の販売価格と、目指すべき利益率から逆算して原価の範囲を設定し、その中で高品質な食材や商品を仕入れるといった方法も大切です。
たとえば、一度にまとめて仕入れることで割引を受けたり、仕入先を定期的に見直してコスト削減を図ったりすることも重要です。
特に負担の大きなコストのひとつが「人件費」です。人件費には従業員へ支払う給料はもちろん社会保険料など労使折半の費用や、オーナー自身の給与など複数のコストが考えられます。
一方、従業員の給料や保険料には最低賃金や労働基準法などによる定めがあります。また安易に人を減らしたり低賃金で働かせたりすると離職率が高まって、結果として店舗の経営そのものが停滞する恐れもあるでしょう。
そのためサービス品質を維持しつつ人件費を抑えるには、例えばセルフレジの導入やオーダーシステムの導入など、省力化施策によって業務に必要な人員数を減らしつつ、オペレーションやマニュアルの改善で不要な工数を減らすといった対策が重要です。

| 加盟金 | 150万~300万(税別) ※ブランドにより異なる |
|---|---|
| 保証金 | 150万~300万(税別) ※ブランドにより異なる |
| 店舗数 | 560店舗 (※ブランド合算数) |

| 加盟金 | 400万円 (税不明) |
|---|---|
| 保証金 | 200万円 |
| 店舗数 | 824店舗 |

| 加盟金 | 公式HPに記載なし ※必要な開業資金5,000万円~(物件取得費別途)の記載あり |
|---|---|
| 保証金 | 公式HPに記載なし |
| 店舗数 | 279店舗 |
※上記は2025年11月調査時点の情報です。
【選定基準】
2025年11月時点、Google検索「コーヒー フランチャイズ」でヒットした全17ページのうち、コーヒーをメインに販売するフランチャイズをすべて調査。
フランチャイズ加盟を募集している全18ブランドを店舗数上位10ブランド(2025年11月時点)に絞り込み、「物件・立地サポート」「開業前サポート」「開業後サポート」があるフランチャイズ6ブランドをピックアップ。その6ブランドを運営するフランチャイザー3社を以下の条件で選定。
・C-United…調査したカフェ6ブランドのうち、最も加盟金と保証金の金額が安い「珈琲館」を運営するフランチャイザー
・タリーズコーヒージャパン…調査したカフェ6ブランドのうち、2か月に1回SVによる指導があり、最も店舗数の多い「タリーズ」を運営するフランチャイザー
・プロントコーポレーション…調査したカフェ6ブランドのうち、唯一カフェとショットバーの2面性収益モデルをもつ「プロント」を運営するフランチャイザー
※1 参照元:タリーズコーヒージャパン公式HP(https://shop.tullys.co.jp/all)