カフェ開業でDIYを取り入れると、内装費を大幅に抑えながら、自分の理想とする空間を形にしやすくなります。自分の手で作り上げることで、店づくりへの納得感や愛着も深まるでしょう。
ただし、電気・ガス・水道などの工事には資格が必要な領域があり、すべての工程を自力で進めることは現実的ではありません。無理に進めてしまうと、火災や水漏れといった重大なリスクにつながる可能性もあります。
本記事では、素人でも挑戦できる範囲と専門業者依頼が必須の境界線、そして保健所の営業許可を得るために押さえるべきポイントを整理してご紹介します。
以下のような工事は、法律で有資格者による施工が義務付けられているため、原則として素人が自ら行うことは避け、専門業者へ依頼するようにしましょう。
これらの電気工事は、電気工事士などの資格がなければ行うことができません(軽微な作業を除く)。誤った配線は感電や電気火災の原因となるだけでなく、法令違反にも該当します。
ガスや水道の配管工事も、専門知識がないと漏れや水漏れが発生しやすい領域です。保健所や消防の検査で不備を指摘されると、やり直しが必要になり、開業スケジュールが大幅に遅れる可能性があります。
こうした工事で問題が起きた場合、保険の補償が受けにくく、再工事費用や営業開始の延期による損失が発生します。必ず早めに専門業者へ依頼し、安全性と法令遵守を確保しましょう。
参照元:経済産業省https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/detail/koji.html
一方で、以下のような作業は資格が不要で、DIY初心者でも比較的取り組みやすい領域です。
重要なのは、配線や配管には一切触れない範囲で作業を進めることです。また、以下の点にも注意しましょう。
これらを守ることで、仕上がりの質が安定し、失敗を減らすことができます。
照明器具や厨房機器などは、自分でネット通販やアウトレットで安く購入し、取り付けだけを業者に依頼する「施主支給」という方法もあります。この方法を活用すれば、安全性を確保しながらコストを抑えることが可能です。
DIYで内装を仕上げる場合、注意すべきなのが保健所の営業許可基準を満たしているかという点です。どれだけおしゃれに仕上げても、基準を満たしていなければ営業許可が下りず、やり直しを余儀なくされます。
保健所の検査では、デザイン性よりも清掃のしやすさが重視されます。食品衛生法施行規則の共通基準では、以下のように定められています。
木材をむき出しのまま使用すると、汚れや水分が染み込みやすく、保健所から指摘を受ける可能性があります。木の風合いを活かしたい場合は、防水性の高いウレタン塗装やオイル仕上げを施すなど、表面処理を工夫しましょう。
参照元:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/000772318.pdf
自治体によっては、シンクのサイズ(例:幅45cm×奥行き36cm×深さ18cm以上)や配置場所が具体的に指・定されていることもあります。
設計図を持って保健所へ事前相談に行き、基準を満たしているか確認してもらいましょう。着工後に指摘を受けると、大幅な手戻りが発生してしまいます。
参照元:厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/content/000772318.pdf
ここからは、コストパフォーマンスが高く、初心者でも取り組みやすいDIY箇所をご紹介します。
壁は店内で最も面積が広い部分です。塗装や漆喰(珪藻土)の色・質感を変えるだけで、店内の印象を一気に変えることができます。
業者に依頼すると、下地処理や手間賃で高額になりがちですが、DIYなら材料費が中心となるため、費用を大幅に抑えられます。
飲食店の壁には、油汚れや水拭きに強い塗料を選ぶことが重要です。例えば、防汚性能のあるアクリル塗料や、調湿効果のある珪藻土などが適しています。
ホームセンターで販売されている木材にオイルステインやニスを塗るだけで、味わいのあるカウンターやテーブルを低コストで製作できます。
既製品と違い、店舗のレイアウトに合わせて高さや奥行きを自由に調整できるため、配膳動線や客席数の最適化にもつながります。
カウンターは重量物を支える構造になるため、脚の太さや補強材の配置には注意が必要です。不安な場合は、設計部分だけでもプロに相談すると安心です。
古材やアイアン金具を使ったディスプレイ棚は、店の世界観を演出しやすいDIY箇所の代表格です。
置きたい器や物販商品に合わせて棚の段数や高さを変えられるため、壁面の余白の有効活用などカスタマイズ性も高くなります。
見た目だけでなく、壁への固定方法と耐荷重をしっかり計算しておくことが大切です。特に、地震対策として壁下地(間柱)への固定を意識しましょう。
DIYの実施は内装工事費の削減につながるほか、店舗への愛着形成や来店客との話題作りといったメリットがあります。一方で、工期が延びると家賃や光熱費だけが先に発生し、仕上がり品質や安全面による再施工のリスクも考慮しなければなりません。専門的な工事は業者へ任せ、無理のない範囲でDIYを取り入れる計画が望ましいでしょう。

| 加盟金 | 150万~300万(税別) ※ブランドにより異なる |
|---|---|
| 保証金 | 150万~300万(税別) ※ブランドにより異なる |
| 店舗数 | 560店舗 (※ブランド合算数) |

| 加盟金 | 400万円 (税不明) |
|---|---|
| 保証金 | 200万円 |
| 店舗数 | 824店舗 |

| 加盟金 | 公式HPに記載なし ※必要な開業資金5,000万円~(物件取得費別途)の記載あり |
|---|---|
| 保証金 | 公式HPに記載なし |
| 店舗数 | 279店舗 |
※上記は2025年11月調査時点の情報です。
【選定基準】
2025年11月時点、Google検索「コーヒー フランチャイズ」でヒットした全17ページのうち、コーヒーをメインに販売するフランチャイズをすべて調査。
フランチャイズ加盟を募集している全18ブランドを店舗数上位10ブランド(2025年11月時点)に絞り込み、「物件・立地サポート」「開業前サポート」「開業後サポート」があるフランチャイズ6ブランドをピックアップ。その6ブランドを運営するフランチャイザー3社を以下の条件で選定。
・C-United…調査したカフェ6ブランドのうち、最も加盟金と保証金の金額が安い「珈琲館」を運営するフランチャイザー
・タリーズコーヒージャパン…調査したカフェ6ブランドのうち、2か月に1回SVによる指導があり、最も店舗数の多い「タリーズ」を運営するフランチャイザー
・プロントコーポレーション…調査したカフェ6ブランドのうち、唯一カフェとショットバーの2面性収益モデルをもつ「プロント」を運営するフランチャイザー
※1 参照元:タリーズコーヒージャパン公式HP(https://shop.tullys.co.jp/all)